これからスモールビジネスを始めたいけれど、「一人で始めるべきか、仲間を集めるべきか」で悩んでいませんか?
この記事では、実際の経営者の体験談を交えながら、その問いに答えていきます。
結論から言うと、スモールビジネスは「絶対に一人で」始めるべきです。 その理由を詳しく解説します。
絶対に一人ではじめるべき3つの理由を紹介
これから、スモールビジネスは一人で立ち上げるべき理由についてお伝えしていきます。
理由1:仲間集めは、あなたの「不安」の裏返しではないか?
「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがありますが、仲間と一緒に始めようとする本当の理由は、ただ自分の不安を減らしたいだけではありませんか?
本当は一人で始めるのが不安で、その気持ちを隠すために「仲間と協力することの重要性」といった一般論で自分を納得させようとしているのかもしれません。
まず問うべきは、「なぜ一人ではダメなのか?」という点です。この問いに明確な答えが出ないのであれば、仲間集めは一度立ち止まって考え直すべきです。
理由2:「専門性を活かすチーム」は、機能しにくい
「それぞれの専門性を活かしてチームでやれば、より大きなことができる」という考え方も一見正しそうです。しかし、これが実際に機能する確率は低いと言えます。
なぜなら、本当に高い専門性を持つプロフェッショナルは、チームを組まなくても自分の力で十分に稼げるからです。
- マーケティングのプロなら、新しいビジネスを立ち上げなくても引く手あまたです。
- 優れた商品開発者なら、その商品を売りたいと考えるマーケターはたくさんいます。
すでにお互いが独立して活躍できるのに、「あえてチームを組む」という必然性がない限り、その関係は長続きしにくいのです。
理由3:最大の問題点。避けられない「熱量の差」
チームでビジネスを行う上で、これが一番の問題と言っても過言ではありません。それは、お互いの「熱量」に必ず差が生まれることです。
例えば、あなたがこのビジネスに可処分時間の6割を費やしている一方で、仲間は3割しか使っていなかったらどうでしょう?多くの時間を投じている側が、不満を抱くのは想像に難くありません。
常に同じ熱量で走り続けられれば問題ありませんが、それは非常に困難です。時間の経過とともに熱量の差は亀裂となり、やがてチームを崩壊させる原因になってしまいます。

「従業員」を雇うのも同じくらい慎重に
仲間と一緒に始めるかどうかだけでなく、「従業員を雇うべきかどうか」という点も、慎重に検討すべき重要なテーマです。
一見すると、従業員を雇うことで業務が楽になり、より多くのことができるように思えます。しかし実際には、人を雇うということは“人を育て、支え、導き続ける責任”を負うことに他なりません。
ここでは、私が実際に話を聞いた2人の経営者のリアルな声を紹介します。
ある社長の後悔
「もし、今の時代にもう一度ビジネスを立ち上げるなら、社員は雇わなかったと思う」
そう語るのは、10年以上会社を経営してきたある中小企業の社長です。
その方はとても責任感の強い人物で、社員の成長や働きがいを本気で考えてきました。しかし、現実は理想通りにはいかず、長年にわたって最も悩み続けているのは“社員のモチベーション管理”だといいます。
何を与えたらやる気を出すのか。どうすれば当事者意識を持って仕事に向き合ってもらえるのか。
社員一人ひとりに合わせたコミュニケーション、成長機会の提供、評価制度の見直し……さまざまなことに取り組んできたものの、人の気持ちはコントロールできないという現実に、いまも頭を悩ませています。
別の社長の疲弊
「従業員と会社の方向性がどうしても合わず、説明を繰り返す日々に疲れてしまった」
もう一人の経営者は、従業員との“価値観のズレ”に苦しめられていました。
ある社員は、与えられた仕事に対して、常に「それは何の意味があるんですか?」と問うスタンスだったそうです。もちろん、業務の意義を理解することは大切です。しかし、会社として全体の戦略がある中で、一つひとつの業務に対して逐一「意味」を求められるのは非効率であり、時に信頼関係すら揺らぎます。
その社長は何度も丁寧に説明を重ね、「この仕事はチームとして必要なパーツなんだ」と伝えてきました。しかし社員は納得せず、結局は方向性の違いから社内に緊張感が走る状態に。その結果、会社の成長スピードが鈍ってしまったといいます。
まとめ:必要なのは「仲間」より「少しの勇気」
現代は、デザイン、マーケティング、経理など、あらゆる仕事を「外注」できる時代です。本当に仲間や従業員が必要なのか、今一度立ち止まって考えてみる必要があります。
「この仲間とでなければ絶対にうまくいかない」という確信がない限り、ビジネスは一人で始めることを強くお勧めします。
必要なのは、たくさんの仲間ではなく、ほんの少しの勇気だったりします。
勇気をもって一歩を踏み出していきましょう!
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