副業を始めたいけれど、何から手をつけていいか分からない…そんな風に感じている方は多いのではないでしょうか?実は、副業には「勝てる副業」と「勝てない副業」があります。もし「勝てない副業」を選んでしまうと、取り組んだ時間や労力が無駄になるだけでなく、最悪の場合、経済的なリカバリーに何十年もかかってしまうなんてことも。
これからの時代、副業はもはや当たり前。だからこそ、失敗しないための正しい知識を持つことが非常に重要になります。今回は、特に失敗する可能性が高いとされている副業についてお伝えしていきます。
避けるべき「勝てない副業」の典型例 – 新築ワンルーム不動産投資
いきなり結論からお伝えします。副業として手を出してはいけない可能性が高いのが、新築ワンルーム不動産投資です。
私も長年不動産業界に身を置いている経験から言いますが、これは非常にリスクが高い選択です。もちろん、新築ワンルームマンションを買ったからといって、絶対に損をするわけではありません。例えば、2009年のリーマンショック後のように、不動産マーケットが大きく回復した時期に購入していれば、ほとんどのケースで利益が出ています。
不動産はマーケット商品です。購入後に市場全体が上がっていけば、それに伴って物件の値段も上がっていくのは自然なことです。しかし、このマーケットの動きは自分でコントロールできません。つまり、運任せになってしまう部分が大きいのです。
この記事では、この「運任せ」の要素を抜きにして、新築ワンルーム投資のリアルな実態についてお話ししていきます。
なぜ新築ワンルーム投資は「儲からない」のか?:高値掴みのメカニズム
新築ワンルーム投資が儲からない最大の理由は、単純に値段が高いからです。
日本では、いまだに「新築信仰」が根強く、中古物件に比べて新築物件にはプレミアム価格がつく傾向にあります。ピカピカの新しい家に住みたいというニーズがあるため、販売価格も高めに設定されることが多いのです。
これは、せどりで言えば「高く仕入れてしまう」ことと同じ。株を買う場合も、トレンドで高騰している株ではなく、割安になっている株を買うのが鉄則ですよね。ビジネスの基本は「安く仕入れて高く売る」こと。新築ワンルームは、この基本原則から外れてしまうことが多いのです。
ワンルームマンションの減価と築年数の関係
ワンルームマンションの価値は、購入後およそ20年の期間をかけて急速に毎年減少していく傾向があります。そして、20年を過ぎると、その減少幅は緩やかになっていきます。
もちろん、築30年や築40年の不動産でも十分に価値を保っているものはたくさんあります。年数が経ったからといって、価値が全くなくなるわけではありません。
しかし、新築で購入した場合、この初期の急速な価値減少が大きなネックになります。不動産投資で利益を出すためには、このような築古で割安な不動産を狙うのが大原則となるのです。
お試しできない不動産投資の特性
投資やせどり、株式保有などの副業においては、安く仕入れることが勝つ上での鉄則です。そこで重要になってくるのが、「しっかりとその価値を評価できる知見を持つこと」。
これは不動産投資に限らず、せどりや株式投資にも通じることです。割安なものを見極める目利きの力がないと、どんなに良い商品でも高値掴みをしてしまい、結果的に損をする可能性が高まります。
しかし、不動産投資は金額が非常に大きいため、お試しで気軽にできるものではありません。数百万、数千万円という大きなお金が動くため、失敗したときのダメージも甚大です。
副業としての不動産投資の賢い始め方:リスクを抑えた選択肢
では、もし副業として不動産投資にチャレンジしたいのであれば、どうすれば良いのでしょうか?
私からのアドバイスとしては、金額が小さく、そして築年数が20年から30年ほど経っている物件から始めることをおすすめします。
これらの物件は、すでに価値の下落が一服しており、比較的安定した価格で取引されています。また、新築物件に比べて購入価格を抑えられるため、万が一の際のリスクも小さく抑えられます。
不動産投資は決してギャンブルではありません。しかし、正しい知識と戦略がなければ、大きな失敗につながる可能性も秘めています。焦らず、まずはしっかりと知見を養うことから始めてください。そして、もし「この物件は割安だ」と確信できるようになったら、リスクを抑えた物件から一歩を踏み出してみましょう。
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