【経験談】起業のアイデアが浮かばない？解決策は意外とシンプルです。

「何か新しいビジネスを始めたいけど、どんなプランで進めれば良いのか分からない…」

この記事を読んでいるあなたは、そんな風に悩んでいるかもしれません。その気持ち、とてもよく分かります。私も、新しいアイデアが全く浮かばずに頭を抱えた経験が何度もありますから。

しかし、心配はいりません。この記事では、アイデアが浮かばない時に何をすれば良いのか、私の個人的な経験も交えながら、具体的なヒントをお伝えしていきます。

まず、大前提として知っておいてほしいことがあります。それは、「誰もが驚くような素晴らしいアイデアが、必ずしもビジネスの成功に繋がるわけではない」ということです。

ビジネスで収益を上げるまでには、本当に多くの変数が存在します。

例えば、私の知り合いにクッキー屋さんを営んでいる方がいます。正直に言うと、彼が作るクッキーが他の有名店と比べて「とてつもなく美味しい」というわけではありません。

しかし、彼は「クッキーを売るのがとてつもなく上手」なのです。いつも明るく笑顔でお客さんと接するため、お店には彼の人柄に惹かれたリピーターが何度も訪れます。

傍から見れば「今からクッキー屋で成功するのは難しいだろう」と思うかもしれません。しかし、彼は社長自身の「人間性」という強みを最大限に活かして、ビジネスを成功させているのです。

このように、同じビジネスでも、取り組む人や状況、戦略といった様々な要因によって、結果は大きく変わります。まずはこの事実をしっかりと頭に入れておきましょう。

「そうは言っても、肝心のアイデアが何も思い浮かばない…」

そんな時、多くの人は「奇抜なこと」や「他の誰もやっていないこと」を探そうとして、袋小路に迷い込んでしまいがちです。特に、会社員の方が副業やスモールビジネスを立ち上げようとする際、「自分だけのオリジナリティを発揮したい」と強く思うあまり、その傾向が強くなります。

以前、私のオフィスの近くに、大きなコーヒー豆の焙煎機を店内に置いて「できたてのコーヒー」を売りにしたお店がオープンしました。

「焙煎したて」というオリジナリティで、他店との差別化を図りたかったのでしょう。

しかし、そのお店は、肝心の焙煎機以外の内装や雰囲気にほとんど手が入れられておらず、お世辞にも「入ってみたい」と思えるような店構えではありませんでした。結果的に、そのお店は長くは続きませんでした。

この失敗の最も大きな原因は、「ユーザー側の視点」が抜け落ちていたことです。ただ「他とは違うことをする」という自分本位の考えだけで動いても、ビジネスが成功する確率は低いと言えるでしょう。

では、具体的にどうすればビジネスのアイデアは見つかるのでしょうか。

結論から言うと、個人的には「常にアンテナを張りながら、人と話し続けること」が一番の近道だと考えています。私の経験談をいくつかご紹介しますね。

少し前、プロの俳優の方から演劇の個別指導を受けたことがあります。料金は2時間で1万円。10年以上のキャリアを持つプロからマンツーマンで教えてもらえるなら、これは非常に価値ある投資だと感じました。

この時、ふと思ったのです。「あらゆる会社の社長は、一度演技を習った方が良いのではないか」と。

演技の訓練は、自分の感情と深く向き合う良い機会になります。その経験は、社員の気持ちを理解したり、組織をまとめたりするマネジメント能力に直結するはずです。

ここから、「中小企業の社長を対象に、感情マネジメントの観点から演技指導を行う」というビジネスアイデアが生まれました。経営者向けの研修であれば、1時間あたり数万円という高単価も十分に狙えるのではないでしょうか。

最近、通販で「トリュフ塩」というものを買ってみました。これが驚くほど風味が良く、ほんの少し振りかけるだけで、あらゆる食材の美味しさが引き立ちます。

この体験から、「フライドポテトにトリュフ塩をかけて販売する」というシンプルなアイデアが思い浮かびました。ファストフードの定番メニューに「高級感」と「特別感」という付加価値をつけることで、新しい客層を開拓できるかもしれません。

いかがでしたでしょうか。

特別な才能がなくても、このように日常の体験や人との関わりの中に、ビジネスのヒントは無数に転がっています。

大切なのは、常にアンテナを立てて、面白いと感じたことや不便に感じたことをメモしておく習慣です。そうしてアイデアのストックを増やしていくうちに、それらを客観的に評価できるようになり、結果として成功確率の高いビジネスモデルが生まれる可能性が高まります。

アイデアは、部屋にこもってうんうん唸って「ひらめく」ものではありません。外に出て、人と話し、様々なことを体験する中で「見つける」ものなのです。

この記事が、あなたの新しい一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。